●県議会一般質問(狩野議員)の明細
平成28年(2016)第2回定例会 質疑及び一般質問状況
定例会-06月01日-03号 狩野浩志議員質疑速記録
5 拉致問題に対する警察の取組について |
一問一答 |
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(1) 拉致問題に対する取組について |
警察本部長 |
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(2) 支援者に対する嫌がらせ事案について |
警察本部長 |
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6 朝鮮学校に係る補助金交付について |
一問一答 |
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(1) 文部科学大臣通知について |
総務部長 |
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(2) 朝鮮学校の教育内容について |
総務部長 |
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7 拉致問題解決に向けた知事の決意について |
一問一答 |
知事 |
5-(1) 拉致問題に対する取組について
(小田部耕治警察本部長 登壇)
◆ 狩野浩志 議員 北朝鮮による拉致は重大な人権侵害であり、許すことのできない暴挙であります。再会の日を待ちわびる拉致被害者及び家族の高齢化も懸念され、もはや一刻の猶予も許されません。私自身、平成15年、県議会議員に初当選以来、拉致問題解決促進議員連盟の一員として活動し、現在は腰塚誠拉致議連会長のもと、事務局長として、「救う会・群馬」、「横田ご夫妻ら拉致被害者家族を支援する群馬ボランティアの会」と連携を密にして、拉致問題解決に向けての署名活動や、毎年11月第2土曜日に県内市町村と協力して講演会を開催したり、12月10日から16日までの北朝鮮人権侵害問題啓発週間のパネル展も開催させていただくなど、様々な活動をいたしております。
拉致問題は、本当に人ごとではありません。万が一自分の親や子が被害者だったらどうするのか。この拉致問題は風化させてはいけない。群馬県民は怒っている。拉致問題を解決するまで日本人は絶対に許さない。この姿勢を北朝鮮に示し、知らしめることが必要であります。
今日は、我が自由民主党県議団、ブルーバッジをつけていただいております。このバッジについては、拉致被害者が青い海を渡って早く日本に帰ってきていただきたい、そういう願いを込めて作成されたものでありまして、今日、我々自民党県議団は、一致団結して拉致問題早期解決に取り組むという意思を表明させていただいている次第でございます。
それでは、本部長に質問をさせていただきます。昨年7月23、24日に県内において「特定失踪者問題調査会」と「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」が、失踪現場の状況について調査を行いました。県警察では、県内のいわゆる特定失踪者をどのように認識し、捜査を行っているのかお伺いをいたします。また、拉致問題は、日本国民として必ず解決しなければならない重要な問題であると認識しておりますが、何せ、発生から相当な歳月がたっており、風化が大変懸念されております。そこで、群馬県警察として、この風化防止対策にこれまでどのような取り組みをして、今後どのようにされるのか、お伺いをいたします。
◎小田部耕治 警察本部長 北朝鮮による日本人拉致容疑事案につきましては、国民の生命、身体に危険を及ぼす治安上極めて重大な問題であると認識しております。いわゆる「特定失踪者」とは、民間団体「特定失踪者問題調査会」が、独自に北朝鮮による拉致の可能性を排除できないとして調査している対象者であると承知しております。警察におきましては、これらの方々も含めまして、御家族の方々等から「北朝鮮による拉致ではないか」との相談、届け出等を受け、全国で886人の方々について北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案として捜査・調査を進めており、本県警察におきましても3名の方々について、事案の真相解明に向け、拉致の可能性を含め、事件事故等あらゆる可能性を念頭に捜査・調査を進めているところであります。
拉致問題に関する県警察における風化防止に関する取り組みにつきましては、新たに採用された若手警察官に対しまして、警察学校における教養を行っているのをはじめ、現場の警察官に対しましても必要な指導教養を行い、職員に対して事案の浸透を図っているところであります。さらに、県民の皆様方からの情報提供を求めるため、県警察のウエブサイトにおきまして、本県に関係する北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者の方々の写真や事案概要等を掲載しているほか、毎年12月に実施されます北朝鮮人権侵害問題啓発週間におきましては、自治体と連携してポスターの掲出やチラシを配布するなどの広報啓発活動に努めているところでございます。今後とも、北朝鮮による拉致容疑事案等の風化防止に向けて、恒常的かつ積極的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、県警察といたしましては、今後とも引き続き、粘り強い情報の収集、分析を行い、新鮮な目で多角的観点から、これまで積み上げてきた捜査・調査の再点検を実施し、警察庁をはじめとする関係機関と十分に連携を図りながら、御家族の皆様や関係者の方々の心情にも配意しつつ、警察の総合力を発揮して、事案の真相解明に努めてまいりたいと考えております。
◆ 狩野浩志 議員 昨年のその調査の中において、加藤八重子さんが失踪した3年前にも、同僚の同じ職場の女性が失踪しているということも新たに判明して、昭和53年の上毛新聞の記事もあります。そして、これが昨年7月の調査のときの新聞であります。特定失踪者は全国で886名、県内にも3人、そして、まだいろんな部分で事情が判明しないで失踪されている方もおります。引き続き、群馬県警としても、しっかり捜査を継続的に取り組んでいただくことをお願いさせていただきます。
次に、支援者に対する嫌がらせ事案についてお伺いをいたします。
このような中、昨年、拉致被害者を熱心に支援していただいている県民の方に対して、脅迫にも似た嫌がらせ事案が発生したと聞いております。このような卑劣な事案に対して、群馬県警察としてどのような対応をしていただいたのか、お伺いをいたします。
◎小田部耕治 警察本部長 御指摘の事案につきましては、昨年の9月、当事者の方から管轄する警察署に届け出がなされた事案であると承知しているところでございます。事案の詳細等につきましては、捜査中でありますので差し控えさせていただきますが、当事者の方の心情や安全・安心に配意し、万が一の事態に対処すべく、警察本部及び管轄の警察署におきまして、当事者の方の電話番号の110番登録、また、本部、管轄する警察署員による警戒の実施、防犯カメラの設置、当事者の方への防犯指導などの対応を早急に実施したところでございます。今後とも、事案の真相解明に向けた捜査を推進するとともに、必要な警戒等を行ってまいりたいと考えております。
◆ 狩野浩志 議員 こういった卑劣なことが起こるということは本当に残念でありますし、万が一のことがあると取り返しのつかないことになりますので、群馬県警察としてもしっかり対応していただくことをお願いして、警察本部長への質問は終わります。
次に、朝鮮学校に係る補助金交付について、総務部長にお伺いをいたします。
○星野寛 議長 総務部長、答弁席へ。
(深代敬久総務部長 登壇)